抄録
「厚層基材吹付工(斜面樹林化工法)2層吹付システム」は,空気圧縮機とモルタルコンクリート吹付機を用いて植生基材を吹付造成するエアー方式の厚層基材吹付工において,これまでの種子入り植生基材の「1層吹付」という常識を打ち破り,種子を含まない生育基盤の上に種子を含む生育基盤を1工程で重ねて造成する「2層吹付」を行うことにより,多くの木本種子の出芽可能覆土厚である基盤表面から2 cmの範囲に種子を混合し,さらにこれら2 層からなる生育基盤を一体化させることにより,2層目(表層)の剥離等が生じることのない生育基盤を効率的かつ経済的に施工することを実現した緑化工法である。本システムの適用により,木本種子を主体に用いた厚層基材吹付工(斜面樹林化工法)による自然回復緑化において,高価な国内産自生種や地域性系統の木本種子の有効利用とコストダウンを実現した。