抄録
近年,多くの造成地において単なる防災や緑化にとどまらず,自然回復緑化が求められることが多くなってきている。本研究では,自然公園区域におけるミティゲーションが求められている造成予定地において,森林表土を用いた吹付実験研究を行い,この手法が生物多様性を確保できる手法として有効かどうかを検討した。森林表土を用いた法面において,表土採取地に自生していた木本種のうち27種(51%)の発芽が確認され,更に,出現の経緯を明確にできない木本の10種が認められ,構成種の面で周囲と調和のとれた景観形成および生物多様性の確保の可能性が示唆された。