抄録
人体の皮膚からの蒸散を測定するために開発されている皮膚蒸散量測定装置を樹木の葉からの蒸散量の測定に応用することを試みた。非破壊のまま短時間で測定でき、測定値も比較的安定しており、葉の裏と表からの蒸散を別々に測定できるなどの利点があり、樹木の蒸散測定に有効であることが示唆された。この装置を使用して2樹種について葉の表裏別の蒸散量を測定したところ、クスノキに比べてシダレザクラの方が表裏の違いが大きい傾向がみられた。また、枝の切断前と、切断後に水に挿した状態での蒸散量を表裏別に比較したところ、シダレザクラの場合は表裏共に増加したが、クスノキでは葉表からの蒸散は増加するが、葉裏からの蒸散はわずかながら減少した。