日本緑化工学会誌
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技術報告
表土シードバンクを吹付けに活用した施工事例 (III)
―のり面中央部と林縁部の侵入木本種の相違について―
小畑 秀弘中村 剛
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2006 年 31 巻 4 号 p. 441-444

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抄録
東海環状道路の愛知県豊田市矢並地区で施工した表土シードバンクを植生基材の中に体積比 10% 混入して吹付けた盛土のり面では,施工後2年3カ月にはヌルデ,アカメガシワ,ヒメコウゾ,ニガイチゴなどを主とする鳥散布型の木本種が成立した。その林床に成立したアカマツやリョウブの風散布種は,施工当年から侵入が始まり林縁に近いほど生育本数が多いことがわかった。このことは林縁付近から風散布種が侵入して本数が増加し,のり面全体に広がることが予想される。また,ヒメコウゾ,ニガイチゴが結実し,アカメガシワが花芽を付けているのが観察された。今後,鳥の飛来によってさらに植生が多様化して遷移が促進されることが示唆された。
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© 2006 日本緑化工学会
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