日本緑化工学会誌
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論文
山梨県甘利山におけるレンゲツツジ Rhododendron japonicum の開花と萌芽の生残に及ぼす要因
久保 満佐子長池 卓男
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2007 年 33 巻 2 号 p. 352-358

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抄録
山梨県甘利山のレンゲツツジは近年開花量が減少し,枯損が目立ってきている。そこで,レンゲツツジの保全方法を検討するため,山頂付近で管理を行う場所(山頂草刈区)と行わない場所(山頂無処理区),南斜面(斜面区)を調査地として,異なる生育環境(冬季の温度と積雪)と人為的な管理(草刈と枯損部の除去)に対する,レンゲツツジの花芽形成から開花までの系時変化および萌芽の生残への影響を調べた。斜面区では山頂両区に比べて冬季の温度は高く,積雪期間は短かった。斜面区ではレンゲツツジの個体サイズが大きく,花芽および開花数も多かった。各調査区の全ての花芽は積雪の上に位置していたが,12 月に形成されていた花芽の開花率は 61% であった。開花率は,レンゲツツジの個体サイズとの相関はなかったが,個体サイズが大きかった斜面区で最も高く,山頂草刈区で山頂無処理区より高い傾向があった。2004 年に発生した萌芽は山頂草刈区で最も多く,1 年後も 83% が生残していた。このため,生育場所によりレンゲツツジの個体サイズが異なり,これにより開花量も異なると考えられるが,開花量の減少には,ミヤコザサによる被圧が一要因として考えられた。さらに,ミヤコザサの処理は新たな萌芽の発生・生残を促進し,個体維持に貢献することが示唆された。
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© 2007 日本緑化工学会
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