抄録
小型植生浮島を用いて水面積約3.7 m2の小閉鎖水域において水質浄化機能を評価した。その結果,浮島によって水面を遮光することで植物プランクトンの量は抑制され,濁度は減少するが,植物プランクトンの炭酸同化作用は活発に行われていた。一方,浮島にアゼスゲを植栽することで,植物プランクトンの活動を抑制し,pH上昇を防ぐ効果が期待できることが明らかになった。さらに,硝化,脱窒の促進,あるいは植物による直接吸収が促され,窒素除去が促進された。リンにおいては,アゼスゲによる直接吸収による浄化傾向が現れた。有機汚濁負荷は主に植物プランクトン由来であり,遮光によって抑制されるものであるが,溶存態の有機汚濁負荷においては,アゼスゲ植栽による除去効果が見られた。