抄録
保全生物学には,保全生物学の教育の部門があるが,日本ではまだ盛んでない。農学部の大学生の保全教育を多摩丘陵の神奈川県川崎市麻生区黒川をフィールドとして展開するために,明治大学農場予定地と隣接する耕作放棄水田において,明治大学農学部応用植物生態学研究室の3年生,4年生,大学院生を対象として毎月1回,黒川谷戸プロジェクトと名づけて調査ないしは作業を行った。学生は谷戸プロジェクトが始まるまで,黒川の里山に関心を示さなかったが,谷戸プロジェクトの開始後は担当学生を中心に興味を深めていった。里山には教育力が宿っており,それを生かすことが肝要であると考えられる。