抄録
国営明石海峡公園神戸地区の切土法面で,アベマキ林の表土を植生基材に混合して吹付ける緑化を行い,施工後2 年間の法面植生と利用した表土の埋土種子数,法面への飛来種子数を調べた。本調査地の埋土種子は木本のカラスザンショウやヒサカキが多く,その他に1 年生草本のヒメムカシヨモギやベニバナボロギク,多年生草本のセイタカアワダチソウなどがあった。法面への飛来種子はセイタカアワダチソウが最も多かった。法面では,施工当年から施工後2 年目まで植被率は90~100% と高く,当年はオオイヌタデ,施工後2 年目はセイタカアワダチソウが優占した。埋土種子として存在するシラカシやカラスザンショウ,アカメガシワが施工当年から法面で多く生育していたが,2 年目にカラスザンショウとアカメガシワの個体数は減少し,セイタカアワダチソウによる被陰が原因として考えられた。