抄録
東京都市街域の道路沿いの植栽マスに生育するオオムラサキツツジの葉に黄化症状がしばしばみられる。その黄化の一因を植栽マス土壌の pH(H2O)の実態調査と高 pH 土壌における栽培試験で明らかにした。市街域の 7 カ所の植栽マス土壌の pH は 6.5~7.1 の範囲で,3カ所は 7.0 以上であった。土壌 pH を約 5.8,6.8 および 7.3 に調整した栽培試験では,栽培 6カ月後のクロロフィル含有量(SPAD 値)は高 pH 調整区では低 pH 調整区の約 80%に低下した。また,葉の Fe 含有量は低 pH 調整区では 330 ± 290mg/kg であったが,高 pH 調整区では極端に低下し,オオムラサキツツジの黄化葉の一因が土壌 pH の弱アルカリ化に起因する Fe 吸収阻害であることが明らかになった。