抄録
小型の種子は光発芽性を持つものが多いといわれているが,木本類で明らかにされているものは少ない。そこで,ニシキウツギ,タニウツギ,ノリウツギ,ウツギの微粒種子について,白色光量条件を変えることで光発芽性を調べた。同時に,温度条件を恒温 3 段階以外に変温も設定し,その効果も調べた。その結果,いずれも光発芽性を有し,特にタニウツギとノリウツギは他 2 樹種に比べ,より強い光発芽性を持っていた。温度条件については,暗条件下で変温の発芽促進効果が現れた。また,タニウツギでは 25 ℃以上でも発芽可能であったのに対して,ニシキウツギでは高温で発芽抑制が起きるなど,同属でも発芽上限温度など発芽適温が異なることが示唆された。