2012 年 38 巻 1 号 p. 45-50
屋上植栽基盤における剪定枝由来堆肥の利用可能性を検討するため,剪定枝由来堆肥のみの土壌基盤 (以下,剪定枝),園芸培養土のみの土壌基盤 (以下,培養土),剪定枝と培養土を重量比 1:1 で混合した土壌基盤 (以下,混合土) の 3 種類の土壌基盤の調査を行った。千葉大学園芸学部松戸キャンパス内 5 階屋上で,それぞれの土壌基盤を充填したプランターにおいて,葉菜類 (コマツナ,チンゲンサイ,リーフレタス) と草本類 (ストック,ビオラ,ハボタン) の生育調査を行った。調査結果から,剪定枝でも培養土と同程度の生長が認められたため,剪定枝由来堆肥は,軽量で環境に配慮した屋上植栽基盤として利用することが可能であることが示された。