抄録
プランタースペースのとりづらい都市部での壁面緑化を想定し,奥行きが薄く深い大型プランターと,奥行きと深さを同じくする大型プランターにてツル植物 (ノウゼンカズラ) の生育比較試験を行った。いずれのプランターでも,6 年間地上部は生長を続け,地下部はプランターの底まで到達していたが (前者では1 m) ,ルーピング等の根詰まりは見られなかった。また大型プランターの中央や下部は通気不良になり易いため,外装を通気,不通気としたプランター間で根系比較を行った。いずれも中央や下部まで良好な根張りが確認された。奥行きが薄い深型のプランターも,土壌量を確保できれば,外装の表面通気に関わらず有用な植栽基盤となる可能性が示された。