抄録
国内に流通している緑化用テイカカズラ類(Trachelospermum Lem.)を葉緑体DNAのrp/16イントロンおよび核DNAのITS領域を用いたPCR-RFLP法により解析した。その結果,rp/16イントロンのPCR-RFLP解析により中国産の T. jasminoides を国内産の T. asiaticum および T.jasminoides から識別することが可能となった。しかし,ITS領域の解析では,ゲノム内多型の為,両種間の雑種と T. jasminoides の識別が困難であることが判った。また,緑化用種苗の形態調査を行い,雑種の有無を検討した結果,両種の中間的な形態を持つ個体は確認できなかった。