抄録
ヨシの種子の発芽実験を25 ℃ の環境下で実施した結果,採り撒きの種子よりも,低温処理種子の方が発芽率が低かった。また,実生苗を水深の異なる4つの処理区(灌水区,底面湛水区,半湛水区,冠水区)および施肥区と対照区(無施肥)の2つの処理区の計 8 試験区において約 2年間育成した結果,茎数は水深が深くなるほど増加し,施肥によっても増加する傾向がみられた。根系の発達は,湛水面が低いほど地下茎が発達し,湛水面が高いほど細根の発達がみられ,水深に応じて根系の発達する器官が異なった。さらに,地下茎は湛水面の位置に応じて形成位置が変化することが観察されたことから,地下茎の形成位置と水深には関係があることが示唆された。