抄録
奈良市内の都市近郊二次林において,コバノミツバツツジ (Rhododendron reticulatum) の開花を調査し,その影響要因について検討した。その結果,対象個体の樹高と胸高断面積,土壌交換性 K 含量,周辺競争個体との胸高断面積相対比が開花に影響していた。開花の有無を目的変数とする一般化線形モデルでは,1) 対象個体の樹高,2) 土壌交換性K含量,3) 半径3 m圏内の上層木との胸高断面積相対比が説明変数として選択され,予測精度は74.2%と良好であった。また,予測精度上位2つのいずれのモデルにおいても,半径3 m圏内の競争木との胸高断面積相対比が説明変数として選択され,半径3 m 圏内に位置する競争木の管理が本種の開花を促進する上で重要であることが示唆された。