本研究では,宇都宮大学船生演習林内のスギ造林地を対象に,ツキノワグマによる剥皮害を受けた林分の林相,林分構造および立地環境を調査し,剥皮害の発生要因について検討した。被害林分は,胸高直径,樹冠長,立木材積が大きく,枝下高比および形状比が低かった。また,被害林分は,低木層および第二低木層の種数が少なく,低木層および第二低木層の植被率が低かった。さらに,被害林分は,国道からの距離が遠く,尾根からの距離が短い場所に位置していた。重回帰分析により,剥皮率に対する影響する因子として,樹冠長,相対幹距比,傾斜および尾根からの距離が抽出された。