2023 年 49 巻 1 号 p. 127-130
近年の働き方改革の推進や新型コロナウィルス感染症(COVID-19)拡大により,新しい環境に適したオフィスの形態として,「フリーアドレス」を導入する企業が増加している。
そこで本研究では,フリーアドレスを採用するオフィスに複数種の植物区を設置し,植物によるストレス緩和効果やコミュニケーションの活性化等の検証を行った。その結果,植物設置により勤務者の心理面の改善や職場環境への満足度の向上がみられ,設置期間が長くなるとその効果がさらに上昇し,植物撤去後も継続することがわかった。一方で,フリーアドレスに対しては,席の移動を好まない一定数の勤務者によるネガティブな印象もあったが,実験実施によりポジティブな印象が増加した。