バイオ炭は持続可能な農業を実現するための土壌改良剤として注目されており,増収と窒素溶脱抑制を両立させるためには,幅広いバイオ炭の混入量を検証し,最適な量を特定する必要がある。本研究はローム質の黒ボク土にバイオ炭(0,50,100,150,200 t/ha)と有機肥料(100,200 kg-N/ha)を混ぜ,実験室内でリーフレタス(Lactuca sativa var. crispa)を2作(各4週間)栽培し,収量と窒素溶脱量を調べた。施肥量によらず1 作目の窒素溶脱量はバイオ炭混入量150 t/ha 以上で減少し(p < 0.025),施肥量200 kg-N/ha ではバイオ炭混入量50~150 t/ha において収量が維持された。2作目収量は,いずれの施肥量でもバイオ炭混入量100~150 t/ha で対照群より高かった(p < 0.025)。この結果から,緑色葉野菜の栽培における収量の維持・向上と窒素溶脱抑制を目的とし,有機肥料200 kg-N/ha とバイオ炭150 t/ha の施用が推奨される。今後は土壌,作物種,肥料の異なる長期実験で,バイオ炭が収量と窒素溶脱に与える影響を検証する必要がある。