小笠原諸島の固有種で絶滅危惧種であるムニンノボタンは,自然更新が十分に行われておらず,結実および樹勢に影響を与える要因は明らかになっていない。本研究では,結実および樹勢に影響を与える要因について,3次元データから得られる個体の表面積データと,光および水分などの生育環境データを用いて解析した。その結果,結実の有無は,個体の表面積および光と正の関係を示し,水分とは負の関係を示した。結実数は,個体の表面積と正,水分と負の関係を示した。一方,樹勢は水分と正,光と負の関係を示し,結実とは異なる傾向を示した。以上より,生殖成長と栄養成長では資源配分のトレードオフの関係がある可能性が示唆された。