抄録
常緑広葉樹苗ののり面への植栽手法の検討を目的として, アラカシのポット苗の高密度植栽および肥料木混植の試験が行われているのり面において追跡調査を行った。植栽後14年経過した現在, 成長曲線にGompertz式のあてはめによる成長解析を行った結果, 植栽苗の大きさについては大苗の方が有利であること, 密植は植生量増加の点からは有利であるが, 現在, 密度管理を検討する必要があることが判明した。さらに, これまで明らかでなかった肥料木混植が与える影響についても, 混植区のアラカシは, アラカシのみの区と比べて成長の抑制傾向の出現時期が遅く, 単木としては大きくなることが予想される。また, 群落の植生量をみても混植は有効であり, 肥料木をある程度混植することに意味があることが判明した。