日本緑化工学会誌
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絶滅危惧植物タコノアシ (Penthorum chinense) 群落の保全に関する基礎的研究
米村 惣太郎那須 守田澤 龍三逸見 一郎松原 徹郎
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1999 年 25 巻 4 号 p. 317-320

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抄録

絶滅危倶植物タコノアシ (penthorum chinense) 群落の保全と復元に関する知見を得ることを目的として, タコノアシの種子・発芽特性及び生育特性に関する検討を行った。その結果タコノアシの種子生産量は極めて多く, 発芽率も高く, 春から秋までいずれの時期でも発芽可能なことが分かっ鳥ただし発芽には光と変温条件が必須であったことから, タコノアシはギャップ検出機構を有する撹乱依存種であると考えられた。またタコノアシの実生は土壌養分の多寡に影響されることが示唆され, 生育適地としてはやや脂沃な土壌を必要とする可能性があると考えられた。タコノアシの増殖方法としては種子を採取し, 実生苗を育成する方法が最も良く, また導入方法として播種法法ポット苗法による導入が可能と考えられた。

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