日本緑化工学会誌
Online ISSN : 1884-3670
Print ISSN : 0916-7439
ISSN-L : 0916-7439
ポーラスコンクリート河川護岸における植生成立条件に関する研究
藤原 宣夫西廣 淳佐藤 寿一井本 郁子
著者情報
ジャーナル フリー

2001 年 27 巻 1 号 p. 215-218

詳細
抄録
ポーラスコンクリートを用いた河川護岸上に植生を成立・維持させる上で配慮すべき点を明らかにするために, 施工後2-4年が経過したポーラスコンクリート河川護岸15箇所において, 成立している植生を調査し, 工法や護岸場所の条件などの影響を検討した。その結果, 頻繁に冠水する低水護岸では, ポーラスコンクリートの表面が平滑な場合には植物は生育していなかったが, 表面に凹凸構造があり土砂が堆積しやすい形状の場合には植物の生育が認められた。またほとんど冠水しない高水護岸では, 播種や張芝などの緑化工が施された場合のみ, 植生の成立が認められた。ポーラスコンクリート河川護岸に植生を成立させるためには, 対象箇所の冠水頻度に配慮して, 適切な形状の基盤, 緑化工法を選択する必要があることが示された。
著者関連情報
© 日本緑化工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top