当院で撮影した手関節X-P でのSTT 関節症の有病率などについて検討したので報告する.当院で2013 年8 月~2023 年7 月の10 年間に,40 歳以上の患者を撮影した手関節X-P2 方向2,961 例4,677 関節を対象とし,Crosby 分類grade 2 以上をSTT 関節症と診断した.STT 関節症と診断されたのは229 例302 関節で,有病率は6.8%であり,女性に多く,高齢になるほど有病率が上昇した.ただし,多くが無症状であり,観血的治療が必要になることは比較的稀であった.