2026 年 42 巻 5 号 p. 678-682
当院ではhumpback deformity の少ない舟状骨偽関節に対して,低侵襲な円柱状腸骨移植術を施行しており,その治療成績を報告する.対象は37 手で,平均年齢28.7 歳,平均観察期間9.7 か月であった.手術手技は,手関節掌側からアプローチして,骨トレフィンを用いて円柱状に偽関節部を切除した.腸骨翼の内板から外板に向けて偽関節部より0.5~1mm 大きい骨トレフィンを用いて全層で採骨した.偽関節部に円柱状腸骨を挿入後にheadless screw で内固定した.癒合率は89.1%(33/37 手),平均癒合期間は5.0 か月,平均手術時間は82 分であった.DISI やhumpback deformity の改善には有意差を認めなかった.本術式は掻爬・採骨が容易で,短時間で施行可能であるが,変形矯正効果は限定的である.Humpback deformity の軽度な偽関節例に対して,本法は有効な低侵襲手技と考えられる.