2026 年 42 巻 5 号 p. 768-773
病期がEaton-Littler 分類stage ⅠおよびⅡの母指CM 関節症に対する,AI-Wiring System(AI-ピンシングル1.0)を利用した第1 中手骨外転対立位楔状骨切り術(abduction-opposition wedge osteotomy:以下AOO)の術後6 か月経過時の成績を報告する.対象は2023 年4 月~2024 年4 月までの1 年間に,AI-ピンシングル1.0 を2 本と軟鋼線を固定に用いてAOO を施行した6 例7 手(男性1 例1 手,女性5 例6 手,平均63.8 歳)であった.臨床評価項目として,Visual Analogue Scale,DASH,ピンチ力(サイドピンチ)を評価し,術前と比較した.画像評価は,単純X 線撮影での骨癒合状態,CM 関節の適合性改善の有無を評価した.臨床評価はすべての項目で術前よりも術後で改善し,画像評価では全例で骨切り部の骨癒合が得られ,CM 関節の適合性も改善していた.AI-ピンシングル1.0 と軟鋼線によるAOO は固定力に問題なく,全例で良好な成績が得られた.