本研究では,LEDの個体差を考慮した回路設計の具体化を生徒に行わせることができる教材を開発し,授業実践を通して学習効果の検証,並びに教材評価を行った。開発した教材は,昇圧回路と定電流回路を搭載した1.5V以下の電源電圧でも駆動できるLED懐中電灯である。開発した教材を用いて,構想の実現に向け電気回路の設計を具体化する活動を取り入れた授業実践を行った。検証授業内の設計活動で用いたワークシートや事前・事後で実施したアンケートを分析したところ,本実践による回路設計の具体化は,生徒に豊富な問題解決経験を与えることで,技術的課題解決力や工夫・創造力を向上させることを示した。