2020 年 62 巻 4 号 p. 315-322
生徒が自らプロジェクトを企画し,運用できるようになることを目的にした技術科教育のカリキュラムを提案する。このカリキュラムはプロジェクト法による指導にプロジェクトマネジメントの標準規格であるJIS Q 21500を利用して精緻化を図っている。また,学年に応じて利用するプロセスを配置することで,生徒の発達段階に応じたプロジェクトマネジメントによる知識習得を目指した。したがって,系統的で継続的なプロジェクトマネジメントの教育が可能となる。そして,提案するカリキュラムに基づき1年次に生物育成の技術,2年次に材料と加工の技術,3年次にエネルギー変換の技術と情報の技術を扱う指導方法を検討し,提案するカリキュラムの実効性を示した。