日本血栓止血学会誌
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総説
補体が関わる血栓症
宮田 敏行井上 徳光
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2021 年 32 巻 6 号 p. 695-707

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抄録

自然免疫系を担う補体系は50種以上の可溶性および膜結合性のタンパク質が活性化や制御にかかわり,凝固系や血小板との相互作用を通して血栓症や凝固異常症を惹起・修飾する.補体の大きな役割は侵入する細菌やウイルスに対応して,幾つかの巧妙な方法でそれらを殺菌・排除することにあるが,逆に自己細胞をも攻撃することがあり,幾つかの疾患で中心的な役割を果たすことが最近の研究により明らかになってきた.ここでは,補体系と血栓症・凝固異常症との関わりを中心に解説する.

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© 2021 日本血栓止血学会
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