東北家畜臨床研究会誌
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性染色体キメラ(XX/XY)を有しながらも受胎した異性双子雌牛の一例
藤代 朱美三宅 陽一後藤 太一金田 義宏
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1994 年 17 巻 1 号 p. 31-32

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抄録
異性双子として生まれた雌牛が、生後10か月に発情徴候を示したので、染色体分析を実施したところ、染色体キメラ(XX/XY)を示すことが認められた。本牛に胚移植を試みたところ、受胎し、死産に終わったものの雄胎子を分娩した。これらの結果から、本例は「妊孕性をもつ染色体キメラ雌牛」と判定された。おそらく、胎子期の血管吻合が妊娠40日以降に起こったため、性染色体キメラは成立したものの、それが雌の妊孕性に悪影響を及ぼさなかったものと思われた。
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© 日本家畜臨床学会
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