獣医臨床皮膚科
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症例報告
日本スピッツに生じた水疱性皮膚エリテマトーデスの1例
山村 知香大池 三千男村山 信雄柴田 久美子永田 雅彦
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2005 年 11 巻 3 号 p. 125-128

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抄録
14歳齢, 去勢雄の日本スピッツの腹部と鼠径に紅斑, 痂皮, 潰瘍, さらに口腔粘膜と外耳にも潰瘍を認めた。皮膚病理組織学的検査で表皮基底層付近に浮腫を伴う単核球浸潤がみられた。血液検査, 血液生化学検査で特記すべき異常なく, 抗核抗体は陰性だった。以上より, 水疱性皮膚エリテマトーデスと診断した。本症はこれまでシェットランド・シープドッグ, コリー, およびそれらの交雑種の報告しかなく, 調べ得た限り他種で生じた第1例であった。
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© 2005 日本獣医皮膚科学会
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