獣医臨床皮膚科
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最新号
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原著
  • 後藤 謙治, 坂口 邦彦, 笠松 和洋, 永田 雅彦
    2025 年31 巻3 号 p. 149-155
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/09/20
    ジャーナル フリー

    犬の脂漏症に対するオゾンバブル浴の効果と安全性に関する比較対照オープン試験を実施した。供試犬14頭に,オゾンバブル発生装置を用いてオゾン濃度0.015 ppmのバブル浴を10分間行った。処置直前,直後(T0),1週間後(T7)の脂漏症,また被毛の光沢,脱毛,落屑,体臭を評価した。統計解析はWilcoxonの符号順位和検定で実施した。試験者が評価した脂漏症に対するオゾンバブル浴の有効率は,T0が92.9%(13例),T7が71.4%(10例)であった。一方,オゾンを含んでいないバブル浴の脂漏症に対する有効率は,T0,T7とも33.3%であった。オゾンバブル浴による脂漏症の改善率は,T0が70.0%(p<0.01),T7が40.0%(p<0.01)であった。またVisual Analog Scaleを用いて,飼い主が本治療効果を評価した。有効率はT0が85.7%,T7が78.6%,また改善率はT0が60.6%(p<0.01),T7が37.9%(p<0.05)であった。本試験期間中に有害事象はなく,試験脱落例もなかった。犬の脂漏症においてオゾンバブル浴は臨床的に有効であることが示唆された。

症例報告
  • 駒田 瞬太郎, 神田 聡子
    2025 年31 巻3 号 p. 157-162
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/09/20
    ジャーナル フリー

    脂腺炎は原因不明の皮脂腺を標的とした免疫介在性皮膚疾患で,スタンダードプードルや秋田犬で好発し犬種により臨床症状や治療への反応が異なることが報告されている。2010年に報告されたアメリカでのハバニーズの皮膚病内訳によって,ハバニーズが脂腺炎の好発犬種となりうることが指摘された。しかしながら日本ではハバニーズの飼育頭数も少なく,脂腺炎が好発することはあまり知られていない。今回ハバニーズの脂腺炎の症例に複数遭遇しその症例は父親が共通しており,それら治療経過および家系図を報告する。

  • 佐野 優, 鳥海 佑介, 天辻 弾, Yun-Hsia Hsiao
    2025 年31 巻3 号 p. 163-166
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/09/20
    ジャーナル フリー

    8歳齢,未去勢雄のチャイニーズ・クレステッド・ドッグが複数の爪の形成異常と爪甲の脱落および間欠的出血,疼痛,間欠的破行,頸部から背部の掻痒,紅斑,丘疹を主訴に受診した。臨床像や左前肢第一指の病理組織学的検査等の各種検査所見より対称性狼瘡様爪異栄養症(SLO)と診断した。SLOの関連疾患の食物有害反応(AFR)を考慮し,新奇蛋白食へ変更を行うと爪の症状と掻痒等の改善を認め,負荷試験にて掻痒の再発を認めた。食事療法の結果からAFRを診断した。食事療法への反応性よりAFRとSLOの関連性が疑われた。

  • 小嶋 大亮, 今井 はるか, 小嶋 恭子
    2025 年31 巻3 号 p. 167-170
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/09/20
    ジャーナル フリー

    14歳,去勢済,柴犬の左側頸部リンパ節に6 cm大の腫瘤を認めた。病理組織検査では肥満細胞がシート状に増殖し,好酸球がびまん性に浸潤していた。腫瘍細胞の異型性は強く,巨大核,核分裂像や多核細胞が多数観察された。一部の腫瘍細胞の細胞質内には1~7個の好酸球が貪食されていた。腫瘍細胞は抗c-kit抗体を用いた免疫染色で細胞質にびまん性およびスポット状に陽性を示し,本症例を肥満細胞腫と診断した。ルナ染色と抗c-kit抗体の多重免疫染色で好酸球が腫瘍細胞の細胞質内に存在することを確認した。

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