2017 年 23 巻 2 号 p. 73-76
犬膿皮症の病変部ならびに健常犬から分離されたStaphylococcus pseudintermediusが示すオキサシリン(MPIPC)耐性を予測するための,セフォベシン(CFV)ディスク拡散法のブレイクポイントについて再評価を行った。その結果,CFVおよびMPIPCに対する阻止円の直径には強い正の相関が認められた。MPIPC耐性を基準としてReceiver operating characteristic解析を行ったところ,CFVディスク拡散法のブレイクポイントが≦25 mmの時に感受性・耐性の一致率が96.9%となった。以上の結果から,本研究で定めたCFVディスク拡散法のブレイクポイントは,S. pseudintermediusにおけるMPIPC耐性を予測する上で有用であることが示された。