日本野生動物医学会誌
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特集論文
野生動物と家畜の共通感染症 -サルモネラ疫学調査を例に
藤井 啓長 雄一
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2013 年 18 巻 2 号 p. 61-64

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抄録

 著者らは北海道の畜産農場やその周辺において野生動物のサルモネラ保菌に関する調査を実施している。カラス類,カモ類,アライグマあるいはキタキツネを含む野生動物のサルモネラ保菌状況や野生動物由来菌株の性状といった我々の調査結果は,野生動物と家畜の間に疫学関係が存在することを示唆している。サルモネラのように多様な宿主に感染する病原体をコントロールするためには,病原体の生態を考慮し,野生動物,家畜および人への包括的な対応が必要である。

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© 2013 日本野生動物医学会
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