2015 年 20 巻 4 号 p. 71-74
いずれも25歳以上のオオワシ(Haliaeetus pelagicus)2羽とオジロワシ(Haliaeetus albicilla)1羽が元気消失,食欲減退を呈して同時期に死亡した。脳を組織学的に検索したところ,大脳の血管壁が好酸性物質の沈着により肥厚していた。さらに嗜銀性老人斑様構造が大脳皮質で認められた。免疫組織化学染色により,これらは抗アミロイドβ抗体に陽性を示した。このことから,高齢の大型タカ科鳥類において脳血管アミロイド症および老人斑様構造が存在することが示された。