日本野生動物医学会誌
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特集論文
日本野生動物医学会「野生動物医学研究における動物福祉に関する指針」の改定方針
淺野 玄
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キーワード: 指針, 動物福祉, 倫理
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2020 年 25 巻 2 号 p. 67-70

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抄録

 野生動物における動物福祉に関する法律や規則の整備は,家畜や実験動物に比べて遅れているといっても過言ではないだろう。日本野生動物医学会では,野生動物の福祉や倫理の現状と課題についての議論を重ね,「野生動物医学研究における動物福祉に関する指針」(2010)を策定している。しかし,野生動物福祉に関する近年の国際動向の変化などから,現在の指針の改定が求められていた。本学会が対象種とする野生動物は,魚類から哺乳類まで多種に及ぶだけでなく,研究・飼育動物実験・飼育展示・傷病鳥獣・教育・愛玩飼育などの取り扱いの状況も多様である。そのため,対象とする野生動物の種や取り扱いの状況によらない基本的な指針を策定した後,分類群や取り扱い状況に応じた個別のプロトコルを順次策定する予定である。改定にあたっては,国内外の関係学術団体や教育・研究機関との連携も必要だろう。

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© 2020 日本野生動物医学会
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