日本野生動物医学会誌
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症例報告
タンチョウの上腕骨骨折に対するエポキシパテを用いた創外固定法の治療例
田中 宗平木戸 伸英近江谷 知子上手 裕子堀口 由美子
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2022 年 27 巻 2 号 p. 149-152

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抄録

金沢動物園で飼育しているタンチョウ雄29歳に右翼下垂を認めた。レントゲン検査にて右上腕骨近位1/5の非開放骨折と診断し,整復手術を実施した。術式は髄内ピンと創外固定の併用によるタイイン法を用いた。また,創外固定には市販のエポキシパテを用いた。第35病日に創外固定を含むピンの抜去を行った。患部の化骨は良好であった。ツル類の上腕骨骨折に対しエポキシパテを用いタイイン法による治療を行った初の報告となる。

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© 2022 日本野生動物医学会
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