九州歯科学会総会抄録プログラム
第66回九州歯科学会総会
セッションID: P-5
会議情報

甘味およびうま味受容体T1R3プロモーター領域の解析
*豊野 孝片岡 真司瀬田 祐司豊島 邦昭
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

T1R3は味蕾においてヘテロ受容体(T1R1/T1R3, T1R2/T1R3)として、それぞれうま味および甘味受容に関与している。T1R3は味蕾以外の肝臓の胆管上皮においても発現しており、生体内において一種の化学受容体として機能していると推測される。本受容体は甘味およびうま味受容に関与する重要な受容体であるが、その転写調節機構に関しては殆ど明らかになっていない。そこで本研究ではヒト胆管由来細胞株HuCCT1をT1R3発現細胞のモデルとしてプロモーター領域の解析を行った。ヒトT1R3遺伝子を含むBACクローンよりヒトT1R3の開始コドン上流1.5, 1.0, 0.5kbの領域をPCRにて増幅後、pGL4.10に連結させ、HuCCT1に導入後、シフェラーゼアッセイを行った。その結果、0.5kbの領域にプロモーター領域が含まれることが明らかになった。次に開始コドン上流567bp, 370bp, 220bpの領域に関して同様な手法により調べた。その結果、370bp, 220bpの領域においてルシフェラーゼ活性の増加および減少が認められ、0.5kbの領域中には転写の増減に関与する領域が存在することが推測された。

著者関連情報
© 2006 九州歯科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top