九州歯科大学附属病院第1口腔外科の2次医療機関としての地域的な役割,患者の動向,疾患内容の実態を把握することを目的に臨床統計的観察を行った.1996年1月1日から2005年12月31日までの10年間における新来患者23850名について月別に新来患者数・疾患内容・紹介経路を分析した。過去10年間の年次移推では歯牙関連疾患・炎症疾患・顎関節疾患が減少しているのに対し粘膜疾患では増加が見られた.2000年から新来患者数が減少する傾向にあったが, 2004年より増加していた.これは2004年より導入された病診連携システムが近隣の歯科診療所から評価され,定着してきたこと,当科の病院助手が増員されたことなどが要因として考えられた.