平成17年度より1年次生に対して『テュートリアルによるヒューマン・リレーションズ学習』が初めて本格的なテュートリアル教育として九州歯科大学に導入された。導入に際しては、国内外のテュートリアル教育に関するセミナーやワークショップに参加した教員を母体としたテュートリアル実施委員会を中心として準備が進められた。平成17年度は、1年前期の歯学概論の時間を10コマ20時間使い、この間3コマ(3週)を1クールとし3クール行った。学生は12の班に分けられ、班のメンバーは1クールが終了するごとに入れ替えた。また、テュータとしてのべ36名の教員がそれぞれの班に割り当てられ、さらに統括者としてそれぞれのクール、2名のテュータリーダーを配置した。今回は、1年次生の『テュートリアルによるヒューマン・リレーションズ学習』の詳細を紹介するとともに、同時に行ったテュータならびに学生アンケートの結果を分析したので報告する。今回のアンケートからはテュートリアル教育そのものに対しては高い評価をテュータ、学生双方から得られたものの、時間配分への改善やテュータの介入の難しさが指摘された。