日本地すべり学会誌
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研究ノート
合理的な接触判定法に基づく3次元個別要素法による落石・岩盤崩落シミュレーション
中川 光雄山田 正雄中谷 紀行近重 朋晃
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2010 年 47 巻 3 号 p. 147-154

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抄録

落石・岩盤崩落シミュレーションを用いて岩塊の崩落軌跡を適切に予測し評価するには, 斜面の地形, 岩塊の形状や大きさを適切にモデル化できる手法が望まれる。3次元個別要素法における崩落岩塊のモデル化では, 球要素を使用する方法が多く見受けられる。これに対して著者らは, 形状や大きさがより実際に近いモデル化を実現するには多面体ブロックの適用が有効であると考える。本稿は, 3次元個別要素法コード3DECに組み込まれている多面体ブロックのためのcommon-planeと呼ばれる接触判定法が, 高速で複雑に斜面と衝突する落石・岩盤崩落シミュレーションに有効な手法であると考えて, common-planeの考察と3DECコードの落石・崩落シミュレーションへの適用性を検討したものである。ここでは, 岩塊崩落による道路の被災が懸念される斜面に対して崩落シミュレーションを実施し, その適用性を検討した。

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© 2010 公益社団法人 日本地すべり学会
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