日本地すべり学会誌
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研究ノート
2005年台風14号豪雨で発生した宮崎県槻之河内地すべりの活動履歴
西山 賢一北村 真一長岡 信治鈴木 惠三高谷 精二
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2011 年 48 巻 1 号 p. 39-44

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抄録

2005年台風14号に伴う豪雨により, 宮崎県では大規模な地すべりや斜面崩壊が複数発生した。鰐塚山地に位置する槻之河内で発生した地すべりは, 2005年豪雨で発生したなかでも大きいものの一つであり, 地すべり移動体は河道閉塞による地すべりダムを形成した。槻之河内地すべりの旧地すべり移動体は, AT (29cal ka) , K-Ah (7. 3cal ka) , Kr-M (4. 6cal ka) の各テフラに覆われるが, A-Fm (31cal ka) , A-Iw (45~50ka) , A-Fk (90ka) の各テフラが欠如する。これらのテフラの産状から, 2005年の1回前の地すべりは31~29cal ka間に発生した可能性がある。

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© 2011 公益社団法人 日本地すべり学会
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