日本地すべり学会誌
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研究ノート
平成23年那智川水害時の消防職団員の対応と今後の被害軽減の取り組み
西岡 恒志筒井 和男小脇 邦雄榎原 伴樹坂口 武弘木下 篤彦田中 健貴
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2018 年 55 巻 6 号 p. 293-298

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抄録

 近年, 土砂災害から住民の早期避難を促すための警戒避難情報の充実化が図られている。一方, 避難を促す消防職団員は, 豪雨時には浸水被害など土砂災害以外にも気を配る必要があり, 避難誘導が後手になる可能性がある。本研究では, 平成23年那智川水害時の消防職団員の対応と警戒情報発令時刻の関係を整理するとともに, 今後の土砂災害時の対応や避難訓練のあり方を検討するために消防職団員へのヒアリングを実施した。地域の土砂災害の危険箇所を把握し, その地域に即した避難計画を作成し, 避難訓練を行うこととで災害時にはすみやかに避難誘導できる可能性があることが分かった。

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© 2018 公益社団法人 日本地すべり学会
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