抄録
地すべり防止杭打工法は, 地すべり防止に有効な工法として全国各地の地すべり地に採用されている。
新潟県においても斜面安定に有力な工種として各地の地すべり地に施工され, 効果を発揮している。
斜面に挿入された地すべり防止杭が, 地すべり土圧をうけ, どのように挙動するか, そのときの斜面土塊の変位はどうかについて計測をおこない, 地すべり対策計画樹立と杭打設計をおこなうために重要と考えられるいくつかの点を明らかにした。
この実験は, 新潟県清里村東戸野地すべり地におこなった。この地すべり地の山腹に, 1971年に杭打工事をおこなった。これらの鋼管杭のうち, 3本の杭を試験杭とし, ヒズミ計をとりつけ, ヒズミを計測して, 杭に生ずる曲げモーメント, セン断力, 反力およびタワミを求めた。72年杭の引抜きをおこない, 破壊状態を調査した。それとともに, 剛性の異なるヒズミ計をとりつけた2本の試験杭を挿入し, 杭の挙動と, その後の斜面土塊の変位について計測した。
このほか, 伸縮計4台により, 斜面の各点の変位を自記記録し, 杭打による土塊の安定についての解析をおこなった。