地すべり
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第三紀層神戸層群における農地地すべりに関する研究
第2報神戸市西簾地すべり地区における地形と土地利用区分の特性について
石田 陽博今村 寿夫安部 章正塔本 晋也
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1976 年 13 巻 3 号 p. 33-39_1

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抄録

地すべり現象は1面では「地形輪廻」の1過程である。神戸層群における農地地すべり地の中, 神戸市西簾地区について, 地形と土地利用区分の特性を研究した。
全地表面の平均傾斜が約10°30', 棚田部分の平均傾斜が約7°で緩やかであり, 全地表の約70%が13°以下の緩斜面である。地表面上には隆起・陥没・亀裂・滑落等の異常変形が認められた。農地は変形・細分化・地目変換・耕作放棄等の地すべり災害をうけていた。畦畔は農耕地面積の約20%を占めており, 土地利用効率はきわめて低い。畦畔の約12%がすでに崩壊していた。道路や水路には変形のため機能に障害を生じている部分が認められた。

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© 社団法人日本地すべり学会
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