抄録
横穴試錐排水による地下水排除工法は地すべり防止工法の一つとして重要な位置を占めている。多額の経費を用いて掘削した試錐孔から降雨時においてもまったく地下水の排出をみないということはゆゆしき問題である。この原因を探る方法の一つとして, 垂直試錐孔内の流動地下水の存在深度に関する情報を得る手段として, その有効性が認められている温度検層を実施してみた。その結果, 土被りを考慮した平常地温曲線と測定値とを比較検討することにより, 地下水の流入箇所に関する有意な情報が得られると共に, 本来地下水が存在する場所に掘削されたものであるか否かを検討することができる資料も得られることが判った。