東海公衆衛生雑誌
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静岡県における低体重高齢者の頻度と分布
佐藤 清香佐藤 洋子田原 康玄
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キーワード: 高齢者, 低体重, 地域分布
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2026 年 13 巻 2 号 p. 143-149

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抄録

目的 高齢者における低体重は,総死亡や要介護認定のリスクを高める。保健施策に資する知見を得るため,静岡県における低体重高齢者の頻度と分布を明らかにすることを目的とした。

方法 国民健康保険または後期高齢者医療制度に加入している静岡県在住の65歳以上高齢者249,774人を対象とし,県内39市区町ごとに低体重者(body mass index(BMI)18.5kg/m2未満)の頻度と分布を算出した。

結果 対象者の平均年齢(標準偏差)は74.7(6.0)歳,男性が34.7%であった。平均BMI(標準偏差)は男性で23.3(3.2)kg/m2,女性で22.2(3.5)kg/m2であり,低体重者の頻度は全体で10.6%であった。その頻度は市区町ごとに8.4~14.9%と異なり,男性で2.6~8.5%,女性で10.2~17.8%であった。低体重者の頻度は県内の中西部の市町で高く,年齢階層別での検討でも同様の傾向を認めた。平均BMIが男女で異なったため,BMIが下位10パーセンタイル未満に該当した者の頻度についても同様に検討したが,低体重者の頻度と同様の結果であった。

結論 県内在住の特定健診または後期高齢者の健診を受診した高齢者の約1割が,総死亡や要介護リスクが高い低体重高齢者であった。特に頻度の高い地域では,低体重高齢者に対する積極的な保健アプローチが望まれる。

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