抄録
適切な斜面安定度評価手法について検討するため, 自然斜面において盛土により強制的にすべり変位を生じさせる載荷実験を行った。そして, 実験で得られた観測結果からFellenius法, 簡易Janbu法により安全率を求め, 斜面の移動状況と安全率の変化について考察した結果, 次のことが明らかとなった。
(1) 粘着力 (c) をある値に仮定し, 内部摩擦角 (φ) を逆算して土質強度定数を求めた場合, Fellenius法と簡易Janbu法は実験斜面に対してほぼ同じ安全率を与えた。
(2) Fellenius法による安全率は, 計測機器に変位が認められてから5%程度低下した時点で, 実験斜面の変位量が定常~加速傾向となり極限状態となった。