日本地すべり学会誌
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切土法面のクリープ破壊型地すべりに対する安定性評価
玉田 文吾, 横矢 直道, 山本 哲朗
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2005 年 41 巻 6 号 p. 576-584

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抄録
構造地質作用によって生成した特殊な構造をもつ粘性土からなる弱面帯が, 崩積土とその下位の強風化基盤岩との層界面付近に分布することがある。このような場合, 斜面の切土によって弱面帯の先端部の受働土圧, すなわち, すべりに対する抵抗力が消失し, 弱面帯が直接法面に露出すると, 弱面帯には土塊の自重に起因する一定のせん断応力が加わり, 弱面帯がクリープ破壊して地すべりが発生することがある。
本論文ではこのような地すべりの事例の現地調査, さらに, 室内クリープ試験から得られたこの種の地すべりの特徴を次のようにまとめている。
1) 弱面帯の傾斜が10。以上の流れ盤である。さらにクリープ試験結果から, クリープ破壊は (応力比=せん断応力/上限降伏応力) ≧1.0という条件で発生し, 所要クリープ時間は, 応力比=1.0で2年となる。
2) 一定以上の降雨量がある場合には, 弱面帯に発生する間隙水圧が上限降伏応力を低下させることに伴い, 応力比が減少してクリープ破壊が促進される。
3) 上記した1) および2) の結果から切土法面の安定度は, 弱面帯の傾斜とその状態および切土後の経過時間, クリープ進行の可否を示す法而変状の時間変化に基づいて評価することが可能である。
最後に, この種の地すべりの予防としては, 弱面帯の分布状況を明らかにするために先行地質調査が不可欠であることを述べている。
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© 社団法人日本地すべり学会
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