日本下肢救済・足病学会誌
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シンポジウム報告
下肢救済・創傷ケアの経済的,精神的波及効果
野末 睦
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2010 年 2 巻 2 号 p. 147-151

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抄録
要旨:庄内余目病院では下肢の難治性創傷や褥瘡を扱う「創傷ケアセンター」を2006 年10 月1 日に開設した.ここでは,そのセンターの広報活動,システムの拡大,そして損益計算や売り上げ高推移について報告した.広報活動は約3 年間にわたってマスコミ,勉強会,講演会などを通じて行い,それにより庄内平野全体はもちろん,隣県からも多くの来院患者を受け入れるようになった.また医師の採用,フットケア外来,くつ外来の開設などのシステム拡大が行われ,その結果,現在では創傷ケアセンターのみで月に2,500 万円程度の売り上げになっており,利益率は25%を超えている.携わっているスタッフは,この活動にプライドを持ってあたっており,映画「おくりびと」における納棺師と,心理面で共通点が感じられた.
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© 2010 日本下肢救済・足病学会
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