日本下肢救済・足病学会誌
Online ISSN : 2187-1957
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実践報告
下腿大切断術を受ける患者の切断位置に関する意思決定支援ツールの作成について
帶刀 朋代藤井 志布大竹口 幸子永田 恵美石山 昌弘権東 容秀入澤 亮吉松村 一
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2014 年 6 巻 3 号 p. 172-176

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抄録
【背景】現在,大切断術を余儀なくされた患者において切断位置の提案は医師主導で行われている.しかし,決定にはさまざまな考慮すべき患者個々の背景がある.そこで今回,切断位置を選択可能な大切断術を要する患者を対象に切断位置の決定に関する意思決定支援ツール(以下,ツール)を作成した.【経過】ツールの作成は下肢救済治療に関わる多職種で実施した.作成方法は第1 に,ツールの適応となる患者の選定を行った.第2 に,切断位置の違いによる術後経過について手術から日常生活に戻るまで一般的な時間軸を作成した.第3 に,その中から切断位置によって違いが出る項目を抽出した.項目は,「創傷治癒に関するもの」,「リハビリテーションに関するもの」,「社会保障に関するもの」の3 項目である.最後に,これら3 項目について意思決定に関する知見を踏まえて情報提供と情報整理ができるよう誌面を構成した.【今後の課題】今回作成したツールを実際に使用し評価していくことが今後の課題である.
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© 2014 日本下肢救済・足病学会
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